2014/12/16

朝日新聞号外にて振り返らざる2014年

今年も残すところ2週間となれり。このブログの恒例なる「朝日新聞号外にて振り返る2014年」にて、今年1年を振り返りてみたしと思へど、今年の号外のあまりにも貧弱なりて、2014年を振り返ること能はず。


この年末恒例企画で紹介せし号外の年ごとの数は、次のやうなり。

2006年  8件
2007年  4件
2008年 18件(北京五輪金メダルあまたありけり)
2009年 10件
2010年 11件
2011年  7件
2012年 13件
2013年  3件

今年2014年は、ソチ五輪の4件と高倉健死去の計5件のみなるは、いかにぞ。

重大なる出来事、あまたありけるに、号外の出ざるなりけり。
消費税の8%へのアップ、集団的自衛権容認の閣議決定、師走の不意打ち総選挙。
広島の土石流惨事、御嶽山の戦後最大の噴火災害、青色LEDで日本人3人にノーベル賞、等々。

かくかくに号外に乗らざる出来事の多ければ、毎年恒例のこの企画も、今年限りにてピリオド打つこと、やむなしとこそ。


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2月12日-16日 ソチ五輪は遠き昔のやうなる感あり。今年の出来事なりけるとは思へず。 
 
 
 
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11月18日 高倉健の映画にて余の記憶にあるは、「駅 STATION」にて大晦日に倍賞千恵子と紅白を見るくだりなり。八代亜紀の歌ふ「舟歌」のいみじうつきづきしく心に残れるは。


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朝日新聞号外で振り返る2008年 その2
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朝日新聞号外で振り返る2007年
朝日新聞号外で振り返る2006年

とっておき号外に見るあの時(1)-昭和の終焉
とっておき号外に見るあの時(2)-元号は平成
とっておき号外に見るあの時(3)-湾岸戦争
とっておき号外に見るあの時(4)-毛沢東の死
とっておき号外に見るあの時(5)-ロッキード事件
とっておき号外に見るあの時(6)-空の大惨事
とっておき号外に見るあの時(7)-樺美智子さんの死

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2013/12/13

朝日新聞号外にて振り返る2013年

今年も残すところ2週間あまりとなれり。このブログの恒例なる「朝日新聞号外にて振り返る2013年」にて、今年1年を振り返りてみたし。

この年末恒例企画で紹介せし号外の年ごとの数は、次のやうなり。

2006年  8件
2007年  4件
2008年 18件(北京五輪金メダルあまたありけり)
2009年 10件
2010年 11件
2011年  7件
2012年 13件

今年2013年は、はつかに3件のみにて過去8年間の最少となりぬ。
こはいかに。重大なる出来事の少なき故にや。
否。号外に適したる瞬発の派手なニュースに欠け、新聞社を騒がすことの有らざるによる。

あなや、巨大なるものの、近づきつつあること、時代の空は知らずや。
ファシズムは古今東西を問はず、明るき装ひにて、心地良き軽快なる調べとともにやって来ること、これ常の理なり。
アベノミクスの放つ幻の薄明かりこそ、危険極まりなき陥穽ならめ。

くれぐれもご用心ご用心、皆の衆。


以下の日付なむ、号外の発行されし日付なる。


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2月12日 北朝鮮が06年と09年に続く3回目の核実験を実施。金正恩体制になりてより初のこととぞ。今回の核実験は、核爆弾の小型化を目指すものと見られたり。今年は北の指導部内における変化にぞ国際的な関心の集中したる。12月には、故金正日総書記の妹の夫で、金正恩氏の義理の叔父にあたる張成沢氏が、「国家転覆陰謀行為」にて死刑判決下され、ただちに処刑されたりて、世界を震撼させたり。「金王朝」の絶対権力は揺るがぬものとなりたるにや。


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3月25日 「一票の格差」の最大2.43倍となりける2012年12月の衆院選めぐり、弁護士グループが「法の下の平等定めたる憲法に違反したる」として、選挙の無効求めたる訴訟にて、広島高裁は広島1、2区につき「違憲で無効」とする判決を言い渡したり。一票の格差訴訟で無効判決は全国初とぞ。この訴訟の上告審判決では11月、最高裁大法廷が区割りを「違憲状態」と判断、「違憲・無効」の高裁判決からは後退せるも、今の国会の正当性そのものに疑問を投げかけたりて、国会の怠慢はもはや許されざる状況に。


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9月8日 ブエノスアイレスにて開かれたるIOC総会は、2020年の夏季オリンピック開催地に東京を決定したり。ライバルのマドリードとイスタンブールを大きく引き離しての決定とぞ。東京なむ1964年以来56年ぶりの開催となりたる。招致スピーチの「お・も・て・な・し」は今年の流行語大賞の一つとなれり。また安倍首相の演説の、福島第一原発の汚染水に関する「アンダー・コントロール」には厳しき批判の相次ぎたる。7年後の東京五輪目指し、新国立競技場の建設や交通インフラの整備など、さまざまな思惑と皮算用が渦巻く中、2013年は暮れゆけり。


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とっておき号外に見るあの時(1)-昭和の終焉
とっておき号外に見るあの時(2)-元号は平成
とっておき号外に見るあの時(3)-湾岸戦争
とっておき号外に見るあの時(4)-毛沢東の死
とっておき号外に見るあの時(5)-ロッキード事件
とっておき号外に見るあの時(6)-空の大惨事
とっておき号外に見るあの時(7)-樺美智子さんの死

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2012/12/21

朝日新聞号外にて振り返る2012年 その3(追補)

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12月12日 兵庫県尼崎市なる連続変死事件で逮捕されたる角田美代子容疑者、県警本部内の留置所にて自殺を図りて死りたり。角田容疑者の周辺にては、親族らの変死や行方不明の相次ぎおりて、前例なき大掛かりなる凶悪犯罪と耳目を集めたりけるに、核心握る人物の自殺防ぐこと能はざりし警察の責任問ふ声のあまたあがりたるも、げにとこそ。


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12月12日 4月に人工衛星打ち上げに失敗せる北朝鮮、年末になりて再度の打ち上げ予告せるも、一時は技術的理由にて延期なりやとの観測も流るる中、突如として12日朝に発射したる。人工衛星の軌道に乗りたること、米国航空宇宙防衛司令部が確認したるとぞ。国際社会は事実上のミサイルにほかならずとして、反発の強まりゆくこと、なのめならず。


この日は、一日にうちに異なる2つの号外の発行さるる珍しき事態となりぬ。最初、朝日は角田容疑者自殺のみの号外配布せるに、北のミサイル発行のニュース、飛び込み来たりて、号外を出し直したり。新らしき号外ぞ、表面に北ミサイル、裏面に角田容疑者自殺を報じたる。
一日に2つの異なる出来事の号外の発行されたる例とては、36年前、ロッキード事件の激震続く1976年8月21日、まず橋本登美三郎元運輸相なむ取調べ受けまもなく逮捕との号外出たる。その後、甲子園なる高校野球選手権決勝にて、西東京代表の初出場、桜美林が強豪PL学園を延長戦の末、4-3で逆転したりて全国制覇果たし、東京のみなれど号外出たりき。

異なる出来事にはあらねど、1989年1月7日、「天皇陛下危篤」「天皇陛下崩御」「新元号は平成」の3種類の号外発行されたること、いまだ記憶に新しきことなるぞかし。

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2012/12/12

朝日新聞号外にて振り返る2012年 その1

今年も残すところ20日足らずとなれり。このブログの恒例なる「朝日新聞号外にて振り返る2012年」にて、今年1年を振り返りてみたし。

この年末恒例企画で紹介せし号外は、2006年が8件、2007年が4件、2008年は北京五輪金メダルあまたありて18件、2009年は10件、一昨年2010年は11件、昨年2011年は7件なりき。

今年は倫敦五輪あるも金メダルの少なきこと予想外にて、号外の数は13件に終わんぬ。

以下の日付なむ、号外の発行されし日付なる。


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1月1日 公証役場事件などで特別手配されつるオウム真理教元幹部の平田信容疑者、大晦日の深夜に丸の内署に出頭、警視庁は1日未明に本人と確認したりて逮捕せり。「気持に一区切りつきて出頭したる」と供述。元日に号外の発行さるるは、前代未聞のことなるぞかし。


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4月12日 花見の観光客で賑はふ京都・祇園の交差点にて、軽自動車の猛スピードで突っ込みたれば、歩行者7人が死亡、11人が重軽傷負ふ大惨事となりぬ。運転せる男も死亡し、てんかんの持病を申告せずに免許更新したりて、会社も病気を把握せざりしこと明らかに。患者団体らは偏見の助長を憂慮す。


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4月13日 北朝鮮が人工衛星なりとして、国際世論を無視して発射を強行せるミサイルが、分解して海に墜落、失敗に終わりぬ。この失敗を挽回せむとて、北朝鮮は今月、再度の打ち上げを予告せるも、技術的問題の発生したるさまにて、発射予定期間を一週間延長せり。見方の交錯する中、北朝鮮は一転、意表を突きて12日に発射を行ひたり。


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4月26日 資金管理団体の土地取引をめぐりて、政治資金規正法違反の疑ひで強制起訴されたる小沢一郎・民主党元代表に、東京地裁は無実の判決を下せり。その後、指定弁護士は控訴するも、東京高裁は11月、控訴を棄却、指定弁護士は上告を断念したりて小沢氏の無罪ぞ確定せる。3年以上に渡りてマスコミの騒ぎ続けたるは何事なりやと疑問の声も。


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6月10日 白昼の大阪・心斎橋にて、包丁持ちたる男が通行人を刺し、ミュージシャン兼プロデューサーの男性と、スナック経営の女性の二人が死亡したり。容疑者の36歳の男は、覚せい剤取締法違反なんどで逮捕と出所を繰り返すも、果てに生活に行き詰まり、「住む家も仕事もなし。人を殺せば死刑になるとこそ思ゆれ」と供述しけるとぞ。


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6月15日 オウム真理教事件にて最後の特別手配たる高橋克也容疑者なむ、東京・鎌田のマンガ喫茶に似たる男居れりとの通報受け、捜査員が身柄を確保、本人と確認されて逮捕さる。3月には同じく特別手配されたる菊地直子容疑者が逮捕、その後高橋容疑者が金融機関の窓口から金を引き出す映像なんどが公開されて、包囲網が狭まりつつありけり。

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朝日新聞号外にて振り返る2012年 その2

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8月2日 ロンドン五輪にて日本選手最初の金メダルに輝きたる女子柔道の松本薫に続き、体操男子個人総合にて、内村航平が日本選手2個目の金メダル獲得せり。この種目における日本選手の優勝は、ロス大会の具志堅幸司以来、28年ぶりとぞ。


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8月9日 ロンドン五輪、レスリング女子の63キロ級で、伊調馨が金メダル獲得したりて、日本女子の五輪競技初の三連覇達成せり。また女子48キロにては五輪初出場の小原日登美が金メダル獲得す。


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8月10日 ロンドン五輪、レスリング女子55キロ級にて、吉田沙保里が金メダル、伊調馨に続き日本女子の五輪競技史上二人目の三連覇達成となれり。吉田選手は9月、世界選手権にてレスリング史上初の大会10連覇、五輪と合はせて13連勝なむ達成したる。この偉業を称へて11月には国民栄誉賞贈られたり。
この号外の裏面にて、サッカー女子決勝でなでしこジャパンが米に破れ、銀メダルとなりたることも報じらる。


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8月12日 ロンドン五輪、ボクシング男子ミドル級にて村田諒太が金メダル。ボクシングの日本勢では東京五輪の桜井孝雄以来、48年ぶり二人目の金メダルとぞ。


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10月8日 今年のノーベル医学生理学賞に、さまざまな細胞になることの能ふiPS細胞の作製に世界で初めて成功したる京大の山中伸弥教授が決定せり。難病の仕組み解明や再生医療の実現への道を大きく切り開くものとして、世界中の研究者たちが凌ぎを削り、期待の高まること、なのめならず。


12121012

10月25日 石原慎太郎・東京都知事が4期目の任期途中なるに急遽、新党を立ち上げて国会に復帰せむと辞職を発表。「太陽の党」を立ち上げるも、はつか3日で解党し、橋下徹大阪市長の率いる「日本維新の会」に合流して代表に就任す。石原代表は原発の存続が持論なるに、橋本市長の唱へたる脱原発は維新の会の政策から消し去れり。


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11月14日 野田首相は安倍自民総裁との党首討論にて、16日に衆院を解散したし、となむ電撃的に表明したる。民主党内の大勢は早期解散に否定的なるも、テレビ中継で全国民に約束する形での伝家の宝刀には抗しきれず、流れは一気に総選挙へとなだれ込みたり。維新、未来なんどの第3極も入り乱れての混戦でスタートしたるものの、各種世論調査にて自民圧勝・民主惨敗が予想さるるに、有権者の中にはシラケムードも漂ひたる。右向け右の勇ましき掛け声ばかりが高まる中、日本国民の運命やいかに。


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2011/12/21

朝日新聞号外にて振り返る2011年 その3(追補)

師走も押し迫れる中、突然の重大ニュースぞ世界を駆け巡れる。余のブログ恒例の「朝日新聞号外にて振り返る‥」掲載後に、新たなる号外出でむこと、この企画開始せる2006年以降初のことなり。今回は追補として掲載す。

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12月19日 朝鮮中央放送は19日正午から特別放送を行ひ、北朝鮮の最高指導者、金正日(キム・ジョンイル)総書記の、17日朝、現地指導に向かふ列車の中にて急死したると伝へたり。金総書記なむ、94年に死去したる父の金日成国家主席の後を継ぎ、軍事優先の独裁体制敷きて、強権的なる国家運営進めたるも、国際社会から孤立、慢性的なる経済不振から脱却すること、つひに能はざる。後継は三男の正恩(ジョンウン)氏決まりたるも、若く未知数の後継者への権力移行を不安視する声少なからずして、核開発や拉致問題の行方は油断許さぬ情勢なるぞかし。


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2011/12/09

朝日新聞号外にて振り返る2011年 その1

今年も残すは20日余りとなれり。このブログの恒例なる「朝日新聞号外にて振り返る2011年」にて、今年1年を振り返りてみたし。

この年末恒例企画で紹介せし号外は、2006年が8件、2007年が4件、2008年は北京五輪金メダルあまたありて18件、一昨年2009年は10件、昨年2010年は11件なりき。

今年2011年は、東日本大震災てふ1000年に一度の大惨事ありけるも、号外の数は予想外に少なくして、はつかに7件に終はんぬ。

腑に落ちぬは、全国紙、地方紙ともに、福島原発事故に関する号外の、1件も発行せざることなるぞかし。

その訳を推測するに、発生当初の情報隠蔽、その後のデータの小出し、健康被害なきことの根拠乏しき強調、なんどによるかとぞ。

されど、はたしてそれのみなるにや。

原発爆発や炉心溶融の号外配布により、首都圏での大パニック起ること必定ならむとして、新聞社自らが号外発行の抑制したることなきや。

このブログでは、今年の朝日号外を掲載するにあたり、番外として原発事故発生直後の、通常紙面の1面を併せて掲載す。

日付は、号外および通常紙面の発行されし日付なり。

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3月11日 午後2時46分、三陸沖の極めて広き範囲を震源とせる巨大地震発生す。これに伴う巨大津波、東北から関東の沿岸に襲ひかかりて、未曾有の大惨事となりぬ。地震の規模は当初M8.4と発表されたるに、やがて8.8からさらに9.0と修正されて、我が国の観測史上最大なること判明したり。死者は12月現在で、宮城、岩手、福島をはじめとする12都道県にて1万5000人を越へ、いまなほ3500人以上が行方不明者のままなりけり。

次の4件は、号外にあらず、通常紙面の1面なり。

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3月13日朝刊 福島原発事故は、地震発生から丸一日経過せる12日午後3時36分、1号機にて爆発音を伴ふ水素爆発の発生したる、と経済産業省の原子力安全・保安院の発表したりて、やうやう深刻さの明らかになりゆけり。政府、東電とも、すでに炉心溶融の可能性なむ認むる。


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3月14日夕刊 14日午前11時ごろ、福島原発は1号機に続きて、3号機も水素爆発を起こし、事故の危機的なる状況に、国民はもとより世界が震撼す。この段階におきても、政府は「放射性物質の大量に飛散したる可能性は低し」と強調する説明ぞ、懸命に繰り返し続くる。


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3月15日朝刊 福島原発は1号機、3号機の水素爆発に続き、14日には2号機の燃料棒の露出したりて空焚き状態となれり。政府は1号機、2号機、3号機ともに炉心溶融の可能性高しとして、放射性物質を高濃度に含む蒸気の、大気中への放出に踏み切る決断を下せり。


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3月15日夕刊 福島原発は15日午前6時ごろに、2号機にて爆発音あり。さらに地震発生時には運転停止中の4号機も、火災の発生したりて、1号機から4号機までが制御不能となれる。放射性物質の大量飛散の恐れ現実のものとなり、東京を含む各地にて高き放射線量、観測したる。この時点にては、フクシマの事故がレベル7にて、1986年のチェルノブイリ事故と並び、世界最悪の原発事故なるとは、国民に知らさるること、つゆもなかりけるは。

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朝日新聞号外にて振り返る2011年 その2

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5月2日 オバマ米大統領は1日夜、国際テロ組織アルカイダ指導者たるオサマ・ビンラディン容疑者、パキスタンにおけるアメリカ軍の作戦により死亡したる、と緊急声明を発表。2001年9月11日の同時多発テロの首謀者とみなされきたるにより、この発表受けNYのWTC跡地にては数千人の群集、歓喜の声上ぐる。遺体はイスラム教の教義に反して水葬に付され、この措置に対して疑問の声も残れり。


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6月2日 菅政権が震災対応や原発事故対応に追はるる中、自民・公明は内閣不信任案提出し、民主内部にても小沢、鳩山グループの同調せる動きあり。窮地に立てる菅首相、「震災対応に目途つきたる段階にて、若き世代に責任引継ぎてもらひたし」と表明し、不信任案はからうじて否決されたり。菅首相、7月13日には「原発に依存せぬ社会目指すべし」と表明して反響呼ぶも、辞任の時期めぐりて、政局はごたごたが続き、8月26日に辞任表明に至れり。


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7月5日 松本復興担当相は、震災被災地訪れたる際の一連の放言の責任取りて、5日午後辞任を表明。松本氏は、岩手の達増知事との会談にて、「東北の何市がいずこの県とかや知らざるぞ」と発言。宮城の村井知事には「県にてコンセンサス取れや。さらずば、我々は何もせぬぞ」「お客の来る時は、自らが入ってから客呼べよ。分かりたるか」なんどと叱責。この様子、ニュースにて繰り返し放映されて、「何様のつもりなるや」と、被災地は云ふもさらなり、強き反発呼びたりけり。


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7月14日 フランクフルトにて13日に開催されたるサッカー女子W杯準決勝で、なでしこジャパンはスウェーデンを破りて初の決勝進出を決めたり。この試合、日本は先制を許すも、得意のパスサッカー生かし、川澄のゴールにて同点とし、沢が勝ち越し点、さらに川澄が追加点を挙げて3-1で快勝す。


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7月18日 この日の日本時間未明に行はれたるサッカー女子W杯の決勝、なでしこの相手なむ、世界ランキング1位にて対戦成績0勝21敗3分と1度も勝つこと能はざりける強豪アメリカなる。なでしこは、終始アメリカの猛攻にさらされるも、延長戦を2-2で終へてPK戦に持ち込めり。キーパー海堀は米国1人目のシュートを右足1本にて神がかり的スーパーセーブ、これにて流れを日本に引き寄せ、歴史的初優勝を決めたり。沢はMVPと得点王にぞ輝ける。惨憺たる出来事の続きたる今年、なでしこの快挙なむ日本人に感動と希望、勇気を与へて社会現象となれる。「なでしこジャパン」は今年の新語・流行語大賞に選ばれたり。


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8月29日 菅直人氏の後継選ぶ民主党代表選の投票、29日行なはれ、野田佳彦氏が新代表に選出さる。30日、衆参両院の首班指名選挙におきて、第95代内閣総理大臣となれり。自らを「どじょう」になぞらへてスタート切るも、低姿勢の安全運転に徹するあまり、「何を為さんとするにや、いっかうに伝はらず」てふ辛き評も。内閣の前には、待ったなしの社会保障改革、その財源となるべく消費税なんどの大増税、国論を二分したるTPP参加問題、行き詰まりの普天間基地移設問題、等々、難題ぞ山積したる。


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2011/07/05

新聞のスクラップ帳を再スクラップせむとて

110705aなにごとも、過ぎたるは及ばざるが如しなるは。

余は、ホームページを立ち上げし1997年2月より今日まで、これぞとおぼしき新聞記事の目に入るたびに、ハサミにて切り抜きては、スクラップブックに糊をもて貼りゆき続けたりけり。

やうやう気がつけば、スクラップブック、40冊にも膨れ上がりて、収納すらままならず、押入れに無理やり、ぎうぎうの様にて詰め込み入る状態となりぬ。

かつて切り抜きたる記憶のある記事、改めて読み返さむと欲するも、おおよその掲載日付だに記憶にあらねば、いづこのスクラップブックのどのページにあるやも分からず、結局、探し出すことの能はずなむなりける。

せめて、簡素なインデックスなんどを付けて、内容の検索し易きやう、整へたりなばよからむと思へど、かくまでスクラップの膨大になりつれば、もはや遅し。

このままなれば、せっかくの手間隙かけたりし新聞スクラップぞ、無用の長物となり果つべしと憂ひ、余は一大決心をして、溜まりたるスクラップ帳を一冊ずつ、再スクラップする作業に取り掛かかれる。

コンピューターの2000年問題(いはゆるY2K)なんどのやうな、すでに終りたりける一過性の出来事や、大きなる事件事故がらみの解説記事は、よほど参考となるべくデータや考察の書かれたるものを除きて、思ひ切りて捨つるを旨とす。

そのかはりに、たとへ短き記事にても、ネットなどにては掲載されざる貴重のデータや、思はず膝を叩きたくなる鋭き視点や、唸りたくなる絶妙の文章は、ていねいにスクラップブックから、台紙ごとハサミで切り取りつ。

これらの記事は、かつて新聞紙から切り取られ、いままたスクラップ帳から切り取られ、2度の篩にぞかけられたりける。

作業はまだ2割ほど進捗したるほどにて、再切り抜き率はいまのところ40分の1ほどなり。

再切り抜きしたる記事は、あらためてスペシャル版スクラップとして、新しきスクラップブックに張らむとこそ。

ハサミと糊による超アナログの情報庫なれど、デジタルの世界からは得られ難き珠玉の情報ぞろひなるぞかし。

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2010/12/11

朝日新聞号外にて振り返る2010年 その1

今年も残すは20日となれり。このブログの恒例なる「朝日新聞号外にて振り返る2010年」にて、今年1年を振り返りてみたし。

この年末恒例企画で紹介せし号外は、2006年が8件、2007年が4件、一昨年2008年は北京五輪金メダルあまたありて18件、昨年2009年は10件なりき。

今年2010年は、全国的なニュースのみにても11件の号外発行されたり。これを2回に分けて掲載す。

朝日新聞の号外出さざりける1件は、読売号外を掲載す。

日付は、号外の発行されし日付なり。

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2月4日 横綱朝青龍、泥酔して知人に暴行したるてふ問題にて、引退を表明。モンゴル出身にて、横綱在位場所数なむ歴代8位の42場所なる。猛き横綱にして悪役のイメージあるも、29歳の若さにて土俵去ること余儀なくされたるを惜しむファン、けして少なからず。この引退なからましかば、白鵬の63連勝なる大記録もなからまし。


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2月19日 バンクーバー冬季五輪にて、フィギュアの高橋大輔ぞ日本男子初の銅メダルに輝ける。五輪フィギュアのメダリストは、92年アルベールビルの伊藤みどり、06年トリノの荒川静香に続きて3人目なり。高橋は08年に膝の靭帯断裂の大怪我を負うも、再起をはかりたりて実を結べるとぞ。一度地獄を見たりける人間は強し。


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2月26日 注目の冬季五輪女子フィギュアにて、初の五輪となる浅田真央は銀メダル。金メダルはライバルなる韓国のキム・ヨナに奪はれたり。喜びよりも悔しさの溢るる涙の銀となりにけり。安藤美姫は5位に入りたりて、前回トリノの15位からいみじう躍進し、メダルならずも笑顔さやかなり。


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6月2日 普天間基地の移設問題なんどで進退窮まれる鳩山首相の、まさかの辞任表明に国民は驚けり。直接の理由なむ、社民党の政権離脱を招きて、参院選での選挙協力に亀裂入りたるによるとぞ。政治とカネの問題も背景にあるとみられ、小沢幹事長にも同時に辞任を迫りて了承を得る「抱き合ひ心中」に。


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6月4日 鳩山辞任を受けたる民主党の代表選挙にて、菅直人副総理兼財務相が選出。これにて菅首相の誕生へ。閣僚人事、党役員人事にて脱小沢を貫き、国民の支持は急上昇するも、参院選にて消費税率10%を謳ひしが有権者の反発を浴び、惨敗せらる。国会は衆院と参院とで多数派の異なる真性ねじれ国会となむなりたる。

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