10日余り前にブルーレイレコーダーを贖ひてより、余にとりての課題は、1989年ころから15年余りに渡りて録りためたる、366本のVHSビデオテープの音楽番組を、デジタル化してBDにて保存せむことなり。
ビデオデッキなんど他の機器からの取り込みに関し、ブルーレイレコーダーの取扱説明書には、外部入力にて内蔵ハードディスク(HDD)に取り込むこと可なりと、いとも素っ気無く触れられているのみで、あまた知りたきことがらの一切書かれておらず。
ビデオテープは、いかなる録画モードにて取り込むべきにや、ハードディスクに取り込み後はBDに高速デビングの可能なりや、BD1枚にVHSテープ何本分の収録が出来るにや、何も分からぬままなり。
録画モードの一覧見るに、HDDに録画可能なるは、BSデジタル、地デジ、および1.5倍録から15倍録まで22段階なるハイビジョン画質のみ、とされたり。
DVD画質のXP、SP、LP、EPは、いずれも「本機のHDDに録画すること能はず」とぞ。
ならば、VHSビデオのアナログ映像も録画不可かと、一瞬だじろぎぬ。
さるにてもあらねば、試しにビデオテープなむ1本、外部入力にて録画ボタンを押してみたる。
あなや、不思議のことかな、録画モードを選択すべき画面の現れぬまま、録画のさくさくと進みたる様なるは。
2時間後に録画終はりて、HDDの中身見れば、いでいで、アナログのビデオ映像なるに、「ハイビジョン画質の5倍録」にて、完璧に録画されたり。
2本目、3本目とビデオテープを録画してゆくに、いづれも自動的にハイビジョン画質の5倍録にて録画されたるぞかし。
アナログ映像なるにハイビジョン画質とは、これいかに。
当然のことながら、元テープの画質よりも良くなるはずのなければ、デジタル化されたるてふ意味にて、ハイビジョン画質と云ふならむ、と余は解釈す。
HDDへの録画の、ある程度溜まりたるところで、そをまとめてBD-Rにダビングす。
25ギガのBD-Rの残り容量を見ながらダビング設定してゆくに、テープ6本か7本分のデータぞ、1枚のBDに入ることを知る。
高速ダビングの可能なりて、ほぼ20分ほどにて完了す。
これまでに、テープ13本分を2枚のBDに収めたるところぞ。スペースを取るテープに比ぶれば、BDの薄さと体積は100分の1以下になりて、メディアの進化にぞ舌を巻ける。
さるにても、VHSテープのBD化は、あまたのユーザーの知りたきところならむに、いかで取扱説明書にて詳しき説明をせざるや。
余の推察するに、デジタル番組のダビングが著作権保護の観点から厳しく制限されたると同じく、かつて録画されたるアナログ番組も一旦デジタル化されなば画質の劣化することなく、無制限にダビング可能なるが故に、取扱説明書にて説明することを、わざと避けたるならむ。
さて、余はこのペースにてテープのBD化進めむとするに、HDDへの録画は実時間を要したれば、1日に4本程度が無理なきペースかとぞ。
366本すべてのBD化には91日かかりて、BD-Rにして60枚程度に収まる計算なるは。
BD化を終へたるテープの、次々に廃棄せむことは、言ふもさらなり。
記録メディアの高容量化と省スペースは、時代の流れとこそ。
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